ホルムズ海峡において米軍とイラン軍による軍事衝突が再び発生し、中東情勢の緊張が急激に高まっている。イラン側は、米国が停戦を破りタンカーや民間地域を攻撃したと主張。これに対し米国側は、イランによるミサイル・ドローン攻撃に対する自衛権行使であると反論しており、双方の主張が真っ向から対立している。
米中央軍(CENTCOM)は7日(現地時間)の声明で、同海峡を通過中だった米海軍駆逐艦「トラクスタン」「ラファエル・ペラルタ」「メイソン」が、イラン軍によるミサイル、ドローン、小型舟艇を用いた攻撃を受けたと発表した。米軍はこれらを迎撃した後、自衛措置としてイランのミサイル・ドローン発射基地、指揮統制施設、監視・偵察拠点などを攻撃した。米軍側に被害は確認されていない。
一方、イラン側は「米国が先に停戦を破った」と強く反発している。イラン半官営のタスニム通信によると、イラン軍統合司令部は声明で「米軍がアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ港付近を航行中だったイランのタンカーなどを攻撃し、同時にバンダル・ハミールなどの民間地域にも空爆を行った」と主張。その報復として米艦船を攻撃し、甚大な被害を与えたと宣言した。
今回の衝突は、米イラン間で終戦に向けた了解覚書(MOU)の締結が取り沙汰される中で発生した。一部の外信は、双方が1ページ規模の終戦合意文書の締結に近づいていると報じていたが、今回の事態により休戦体制の脆弱性が改めて浮き彫りとなった形だ。
米国は現在、「プロジェクト・フリーダム」を通じてホルムズ海峡に封じ込められた民間商船の安全通航を支援している。対するイランは、これを自国の主権侵害および海上封鎖の無力化を狙った試みであると規定し、激しく反発してきた。
ヘグセス国防長官ら米高官は今回の事態を「低レベルの事案(low level incidents)」と評価し、拡大を望まない姿勢を見せているものの、軍事衝突の激化は避けられない情勢だ。
世界の海上原油輸送量の約20%が通過するホルムズ海峡での緊張長期化は、国際油価の高騰や世界的な海運市場の混乱を招く恐れがある。市場関係者は、今回の衝突が停戦プロセスの完全な決裂につながるか、あるいは一時的な小競り合いに留まるか、その行方を注視している。

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