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NASA長官、冥王星の「惑星」復帰を主張…米議会で論争再燃

The dwarf planet Pluto with its large ice plains and reddish-brown surface next to its gray moon Charon, set against a star-filled black sky

米航空宇宙局(NASA)のジェアド・アイザックマン長官が、冥王星(プルート)を再び「惑星」の地位に復帰させるべきだと主張し、科学界で大きな波紋を呼んでいる。30日(現地時間)、USAトゥデイなどの現地メディアによると、アイザックマン長官は先日の上院公聴会において「私は『冥王星を再び惑星に(Make Pluto a Planet Again)』とする陣営に属している」と述べ、科学界に対して定義の再検討を求めた。

アイザックマン長官が掲げた「Make Pluto a Planet Again(MPAPA)」というスローガンは、ドナルド・トランプ大統領の選挙公報「MAGA(Make America Great Again)」を模したものとみられる。同長官は公聴会で、NASA内部において冥王星の惑星復帰に関する複数の研究報告書が作成されていることを示唆した。

冥王星は1930年に発見され、かつては太陽系第9惑星に分類されていた。しかし、2005年にエリスが発見されたことで、周辺に類似の天体が多く存在することが判明。また、海王星と公転軌道が重なる点などが「軌道付近で支配的な役割を果たす」という惑星の定義を満たさないと指摘された。その結果、2006年8月にチェコのプラハで開催された国際天文学連合(IAU)総会での投票により、冥王星は「準惑星」へと降格した経緯がある。

米国では、冥王星の地位回復を求める動きが根強く続いている。特に冥王星が「米国人によって発見された唯一の太陽系惑星」であるという点は、トランプ政権下でナショナリズムと結びつき、関心を高める要因となった。

トランプ第1次政権時のジム・ブライデンスタイン元長官も「冥王星は惑星だ」と主張しており、第2次政権で任命されたアイザックマン長官も同様の持論を繰り返している。さらに、トランプ大統領と親交が深い実業家のイーロン・マスク氏も昨年、この論争について「私も(復帰を)支持する」と表明している。

アイザックマン長官の主張は、単なる科学的な再定義に留まらず、米国の宇宙探査におけるアイデンティティを再確認する象徴的な動きとしても捉えられている。IAUが定めた定義を覆すには国際的な合意が必要となるが、世界最大の宇宙機関であるNASAが組織的に動くことで、20年に及ぶ冥王星論争は新たな局面を迎えることになりそうだ。

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