韓国外相、独ミュンヘンで外交戦…日韓、日米韓、連続外相会談

‐康京和氏、独で日米と連続外相会談
‐米と防衛費交渉問題、重点議論へ
‐日本とは日韓摩擦解消への「突破口」に注力
‐南北協力構想、日米へ説明

韓国外交部の康京和長官がドイツで開かれるミュンヘン安全保障会議(MSC)に参席し、現地時間15日午前に日本の茂木敏充外務大臣、米国のマイク・ポンペオ国務長官と日米韓、日韓外相会談を連続して行う。

■康京和長官、茂木大臣と日韓摩擦の「突破口」求め

日韓外相会談では両国間の摩擦解消に向けた努力が続けられる可能性が高い。康長官は日本の韓国向け輸出管理厳格化措置が2019年7月1日以前に、つまり原状に戻されなければならないという基本的な立場を守って両国間の問題解消に臨むとみられる。

日韓の摩擦は昨年後半、悪化の一途を辿っていたが、12月に安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領が日中韓首脳会談をきっかけに中国の成都で面会、首脳会談を経て、両国間の問題を対話により解消すると合意して以降は小康状態となっていた。

しかし以後、徴用工に関する法解釈と輸出管理の問題において両国間に進展が見られなかった事で、沈静化していた日韓軍事情報保護協定(GSOMIA)の延長問題が再び議論にのぼるなど、関係悪化の兆しも現れている。

康長官と茂木大臣はこの様な日韓関係の懸案について、お互いの立場の確認をし、これ以上両国関係が悪化しない様にする案の作成に注力するとみられる。

特に韓国大法院(最高裁)の「徴用工賠償判決」による、日本企業の差押え資産の現金化手続きの様な重要な争点が、日韓関係を再び悪化させる火種になりかねないだけに、今回の外相会談ではこれに関連する議論も深く進められるとみられる。

■日米韓では北朝鮮問題、米韓では防衛費を重点議論

日米韓外相会談で康長官は、韓国政府が今年積極的に推進するとの考えを明らかにした南北協力事業について説明し、共に対北問題に対処している日米の支持を求めるとみられる。

特に対北制裁に違反せず、人道主義的な次元で意味のあるカードとなっている「個人観光」についての具体的な説明と、これについての日米韓それぞれの立場の確認も行なわれるとみられる。

ポンペオ長官との面談では、康長官は米韓間の懸案についても議論するとみられる。

康長官は今月13日、MSC参席に向けて出国する直前に仁川国際空港で「ポンペオ長官との面会では、防衛費交渉の現況や朝鮮半島情勢に関する話など(両国の)懸案についてたくさん話し合う予定だ」と、防衛費と北朝鮮問題が米国との対話における主要な議題になる事を明らかにしている。

康長官は、第11次韓米防衛費負担特別協定(SMA)の交渉妥結が遅れており、この間、韓国が米韓同盟と在韓米軍の駐屯に大きな貢献をして来たとの点を重点的に説明するとみられる。また両国間の立場の違いを埋めるべく、話し合いが成功裏に終わるかについても注目が集まっている。

11次SMAは昨年末までに妥結されていなければならなかったが、未だ合意に至っていない。現在米韓は6回に渡り交渉を繰り広げて来たが、未だに根本的な立場の違いを埋められておらず、7回目の会議はまだ日程すら決められない状況だ。

翻訳:水野卓
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