トルコ通貨危機は世界的な負債危機の引き金?

トルコ通貨危機は世界的な負債危機の引き金?

-米国金利引き上げ・通貨価値下落に企業の債権満期負担急増
-トルコ、来週金利引き上げ示唆

通貨価値の急落でインフレ危険に陥ったトルコが来週にも金利を引き上げると予想される中、トルコ危機は世界的な負債危機の前兆だとする指摘が出ている。

トルコ中央銀行は3日の声明で、「最近のインフレの進行状況を考慮し、9月の金融政策委員会の会議で通貨基調を調整する計画だ」と金利引き上げを示唆した。また、「最近のインフレ見通しは、物価の安定性に重大なリスクを示している」とし「中銀は価格の安定性を支持するために必要な行動をとる」と述べた。同声明は、8月インフレ公式指標が発表された直後に出た。トルコの統計庁によると、トルコの8月物価上昇率は17.90%で、現行の物価指数算出方式が導入された2003年10月以来の高値だ。

この様な雰囲気の中、トルコ危機が世界的な負債危機の「はじまり」かもしれないとの指摘も出ている。トルコをはじめとした新興国の通貨価値下落に、米国の段階的な金利引き上げが重なる場合、2008年以降に米ドルやユーロ建ての借入金を大きく増やした新興国企業の償還負担が大幅に増加するためだ。特にこれら企業の満期償還日が近づいており、不安が高まっている。

米紙ワシントン・ポストは一部専門家の言葉として「トルコリラに対する投資家の信頼喪失は、ブラジルや南アフリカ共和国、ロシア、インドネシアの様な国々を飲み込む負債問題の予告編に過ぎない」と伝えた。

マッケンジー・グローバル研究所(MGI)によると、世界の総負債は金融危機直前の97兆ドル(約1京800兆円)から、現在169兆ドル(約1京8860兆円)まで増加している。この中で最大10兆ドル(約1116兆円)に達する企業債が今後5年の間に借り換えなければならない。

ワシントン・ポストは、「低金利時代に安易に資金を借り入れた新興国企業の満期日に償還する米ドルやユーロが不足する可能性がある」を指摘している。
米国が予想通りに政策金利を引き上げれば、ドル高による元利金償還負担も増加するためだ。

トルコの場合、年初に1万ドルを返済するには37万9000トルコリラが必要だったが、現在は66万トルコリラが必要な状況。米メリーランド大学のシェブネム・カレムリエーズガン経済学部教授は「トルコは最後ではなくはじまりだ」と警告している。

翻訳:水野卓
info@fnnews.jp

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