石破茂首相は21日の衆院予算委員会で、医療費の自己負担を軽減する「高額療養費制度」の利用者負担引き上げについて、政府方針を維持する考えを示した。「行政として、制度がどうやって持続するかを考えなければ極めて無責任だ」と述べ、国民に理解を求めた。また、法務省職員全体に菓子を配布した鈴木馨祐法相について、厳重注意を行ったことを明らかにした。
政府は、高額療養費の利用者負担引き上げに関し、長期治療を受ける患者については負担を据え置く方針へ一部修正している。石破首相はこの修正について「長期治療の患者に最大限配慮した」と説明。その上で「高額な治療薬により医療費が急増している。保険財政の観点からも何らかの対応をしなければ、制度そのものが持たない」と述べた。
一方、鈴木法相の職員への菓子配布問題について、立憲民主党の小川淳也幹事長が「任命権者として処分を明言すべきだ」と追及。これに対し、石破首相は「厳重注意を行い、今後このようなことがないよう、襟を正して職務にまい進させる」と述べ、更迭を否定した。
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