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イランがホルムズ海峡を封鎖すれば、原油価格100ドル突破が現実に

世界経済に混乱の可能性も
OPEC第3位の産油国であるイランも経済的打撃は避けられず
米国はイランによる封鎖の可能性は低いと見ながらも、バーレーン駐留の第5艦隊などを動員する準備

アメリカはイランによるホルムズ海峡の封鎖を警告した。イランが世界の主要な原油輸送路であるホルムズ海峡を封鎖する可能性を示唆したことを受けた動きだ。

アメリカがホルムズ海峡封鎖の可能性に懸念を示す背景には、自国経済への影響は限定的であるものの、日本や韓国などの東アジア同盟国をはじめとしたグローバル経済に深刻な影響を及ぼしかねないという見方がある。

イラン、ホルムズ海峡封鎖の可能性高まる

22日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、イランはホルムズ海峡を封鎖するために、船舶への攻撃や魚雷の設置などを行う可能性があると報じられている。

イランは、ダイバーが目標となる船体に直接取り付ける「リムペット機雷」や、水面下に浮かび接触すると爆発する「係留機雷」、海底に沈んでいて接近する船舶に反応して浮上し爆発する最新の「沈底機雷」などを多数保有している。

ホルムズ海峡は地理的特性から、イランが封鎖作戦を実行しやすい場所でもある。海峡の水深が比較的浅く、大型タンカーが航行できる航路は限られており、これらの船舶はほとんどがイランの領海を通過する必要がある。実質的にイランが海峡を掌握しているとも言える。

特に、浅い水深のため、海峡を通過する船舶は機雷攻撃に対して脆弱であり、またイランの海岸線に近いため、ミサイル攻撃や小型哨戒艇、ヘリによる攻撃にもさらされやすい状況だ。

イランがホルムズ海峡を封鎖すれば、原油供給に対する不安が広がり、原油価格の急騰や世界の株式市場の下落を招く可能性がある。米国エネルギー情報局(EIA)によると、昨年時点で世界の石油消費量の20%に相当する1日約2,000万バレルの原油がホルムズ海峡を通過している。このため、イランが封鎖に踏み切れば、原油価格の高騰は避けられないとの見方が強い。

ゴールドマン・サックスは「イランがホルムズ海峡を封鎖すれば、原油価格は1バレル100ドルを突破する可能性がある」と指摘した。

イランがこのような措置に出るもう一つの理由は、これが戦争ではなく外交カードとして使えるためである。中東の産油国に対して、アメリカとイランの外交的解決を仲介するよう圧力をかける狙いもある。アメリカとの対話の道が開かれれば、イランは体制の維持を図り、国民には「アメリカが妥協を望んだ」と主張することで、現状をある程度正当化することもできる。

アメリカ「イラン封鎖には多様な対応策あり」

一方で、イランがホルムズ海峡を封鎖すれば、それはアメリカがより強力な攻撃を行う口実になるという見方もある。

JPモルガンは、イランが海峡を封鎖する可能性は低いと見ている。もし封鎖が現実となれば、アメリカはそれを「戦争行為」とみなす可能性が高いためだ。これに関連して、マルコ・ルビオ米国務長官は「イランにとって経済的な自殺行為になる」と述べた。

実際、イランが生産する原油のほとんどはホルムズ海峡を経由して輸送されている。イランはOPEC加盟国の中で第3位の産油国であり、1日あたり約330万バレルを生産、そのうち最低でも160万バレルを輸出している。輸出量の約80%は中国向けである。

ルビオ長官はまた、「イランによるホルムズ海峡封鎖は、アメリカ経済よりも他国の経済にはるかに大きな打撃を与えることになる」と述べた。EIAによると、昨年アメリカはホルムズ海峡を通じて1日あたり約50万バレルの原油および液化天然ガスを輸入しており、これはアメリカの総消費量の約2%に過ぎない。

また、ルビオ長官は、イランが封鎖を試みる場合に備え、アメリカは多様な対応オプションを保有していると強調した。その代表格が、バーレーンに駐留する米海軍第5艦隊である。第5艦隊はペルシャ湾など周辺海域の安全確保と海上貿易の保護作戦を担当している。

専門家たちも、もしイランがホルムズ海峡を封鎖した場合、米海軍がこれを迅速に制圧する可能性が高いと見ている。ただし、元ジョージ・W・ブッシュ政権でエネルギー顧問を務めたラフィダン・エナジーの創業者、ボブ・マクナリー氏は「アメリカが最終的に勝利することは間違いない」としつつも、「簡単な勝利ではないだろう」との見方を示した。

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