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日米机上演習で「核の脅し」応酬、自衛隊が米軍に再三要請

昨年2月に実施された日米共同のコンピューターシミュレーション演習「キーン・エッジ」で、中国による台湾侵攻を想定したシナリオの中、自衛隊が中国側の「核使用を示唆する発言」に対し、米軍に「核の脅し」で対抗するよう再三求めていたことが27日、複数の政府関係者への取材で明らかになった。米側は最終的にこれに応じたという。

中国を仮想敵国と明示した演習は今回が初めてであり、核使用の可能性を念頭に置いた対処が制服組(軍の実務担当)レベルでも検討されたことも判明した。日米共同統合演習において、中国による「核の脅し」を正式なシナリオに組み込んだのも初の事例となる。

米軍の対応は、同盟国への攻撃に対し核兵器を含む手段で報復する意思を示す「拡大抑止」の概念に基づく。唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えてきた日本が、有事においては核による威嚇も辞さない姿勢を示したことで、米中間の軍事的緊張を一層高める可能性がある。

演習シナリオは、日米両国の限られた担当者によって事前に作成された。防衛省に対して共同通信が事実確認を求めたが、回答はなかった。

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