米中が貿易交渉に全力投球…合意案の導出に至るか

米中が貿易交渉に全力投球…合意案の導出に至るか
米国と中国の貿易交渉が妥結に向かて動いているようだ。米国のトランプ大統領が中国との貿易交渉に妥結の可能性を示唆した中、両国が合意案の草案作成に注力しているとの報道が出た。
米国通商代表部のゲリッシュ次席代表が率いる米交渉団は13日、北京で中国側と交渉を続けている。現在進行中の米中実務級交渉は、14日に行われる高位級交渉の前哨戦。通商代表部のライトハイザー代表とムニューシン財務長官は14日と15日に北京で中国の劉鶴副首相らと高位級交渉を行う。
高位級交渉を控えてトランプ大統領が、中国と「90日間休戦」の時限とされた3月1日を多少延長することもできると明らかにした。合意の可能性もあることを示唆したことで、米中貿易交渉の行方に注目が集まる。交渉期限が延長される余地が生じただけに、今回の米中高官交渉では最終合意案ではなく、大きな枠組みの貿易合意のための草案を用意することに注力する見通しだ。以来、トランプ大統領と習近平主席が会談し最終決定をするとのシナリオを海外メディアは取り上げている。
実務議論を行う過程で両国が議論し続いているのが「合意案の拘束力」の問題だ。ニューヨーク・タイムズによると、14〜15日に北京で開催される高位級交渉では、両国の合意が実際に履行できる方案作りについて議論されると予想した。つまり、米中高官貿易交渉で合意の効力を保証する安全装置作りが草案の導出に最大変数となる見通し。安全装置としては、貿易収支の格差が大きくなる場合は関税を自動的に引き上げる案が具体的に議論されているという。
これと関連し、ニューヨーク・タイムズは、「米国の交渉団は、中国の対米輸出が増加し続けたり、中国が合意を履行しないときに、米国が中国産の輸入品に関税を自動的に引き上げる装置を設定して置くことを望んでいる」と報道した。
【米中貿易摩擦】