「トランプ関税」がカウントダウン…米ウォール街「最悪に備えよ」と警告

「トランプ関税」がカウントダウン…米ウォール街「最悪に備えよ」と警告

-世界株式市場2日連続の急落
-「追加関税が現実となった時、世界成長率は0.45%低下」
-ウォール街、「シートベルトをしっかり締めよう」と警告

米中貿易戦争の緊張が高まる中、最悪のシナリオに備える事を、米ウォール街の大銀行が顧客らに伝え始めている。実際に米国が10日に中国製品への関税を大幅に引き上げれば、ニューヨーク株式市場は10%下落して調整相場に突入、ヨーロッパやアジアの株式市場は更に大きな下落傾向を見せると予想される。特に中国は最悪の事態を迎えるとみられる。

専門家らは「トランプ関税」が発動となれば、世界経済の成長率は0.45%低下し、中国のGDP(国内総生産)は1.2〜1.5%低下するとみている。米国も同様に衝撃から逃れられず、成長率が0.1%低下するとウォール街では分析している。

これと共に、米FRB政策金利引き下げが現実の物になるとの主張も徐々に説得力を増している。

この様な中、7日の世界株式市場は2日連続の急落となり激しい動揺を見せている。ダウ平均株価指数が470ポイント以上暴落するなど、ニューヨーク株式市場の3大指数は全て1.8%前後急落し、ヨーロッパの株式市場も同様に1.6%台の下落で取引を終えた。

恐怖指数とも呼ばれるVIX指数は19.3となり、昨年10月以降の最高値を記録した。また10年物の米国債利回りは2.45%まで下落した。更にイランの核開発再開の動きにより、再び緊張が高まった中東情勢への不安が、市場の動揺を余計に煽ったとみられている。

■ニューヨーク株式市場、調整相場に突入か?
米経済チャンネルCNBCはこの日、ウォール街の主要な投資銀行が米中間の貿易緊張は直に収まる事を期待しながらも、顧客には最悪の状況に備える様に伝えたと報じた。

UBSのストラテジスト、キース・パーカー氏は、米中間の緊張の再燃がニューヨーク株式市場に調整相場をもたらすとみている。パーカー氏は、「米国が10日に中国製品2000億ドル相当に対する関税を10%から25%に引き上げれば、ニューヨーク株式市場のS&P500指数は10%下落し、調整相場が始まる」と予想している。

BoA(バンク・オブ・アメリカ)も米国が関税を引き上げると、中国が米国の自動車に対する関税で対抗することに加え、大豆の輸入元を米国からメキシコに変える可能性があるとし、「仮にそうなれば深刻な衝撃が予想される」と憂慮している。または6日には投資家らに送ったレポートを通じて、「シートベルトをしっかり締めよう」と警告した。

BoAは、「今回の貿易戦争の緊張の高まりは、全く予想出来なかった事」だと、「米国の株式市場先物が(ドナルド・トランプ米国大統領の関税引き上げの)ニュースに、即座に否定的な反応を表した事がその証拠」と説明している。

■成長率次々に下落
全世界各国のGDP成長率も同様に、連続下落は避けられないとみられている。UBSのパーカー氏は、米中が全面的な貿易戦争に打って出ると、貿易戦争が起きなかった場合に比べ、全世界のGDP成長率が0.45%低下し、中国のGDPは1.2〜1.5%低下するとみている。

モルガンスタンレーの米公共政策戦略責任者マイケル・ジーザス氏は、状況に変化が無ければ、中国の第2四半期と第3四半期には成長率が6.5%に回復するだろうが、米国が関税を引き上げれば、成長率は0.3%低下するだろうとみている。

ジーザス氏は、「モルガンスタンレーは、米中間の緊張の高まりが一時的なものだと予想している」としながらも、「どの様な緊張の高まりも不確実性を拡大し、リスク資産市場に衝撃を与える性質がある」と話した。またモルガンスタンレーは、中国が米国の関税引き上げに対抗し、米国製品600億ドル相当に対する関税率を今の7%から15%に引き上げれば、米国のGDP成長率も同様に0.1%下落すると分析した。

翻訳︰水野卓

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