新型肺炎を告発した中国医師の死に憤怒の叫び… 「言論の自由を」

李文亮氏が生前、中国最大のSNSウェイボーに投稿した写真。

‐新型コロナウイルス発生を最初に告発した中国の科医、李文亮氏
‐武漢の大学教授ら公開書簡を送付

新型コロナウイルスの発生を最初に告発したものの、逆に中国政府の弾圧を受ける事になってしまった李文亮医師の死は、言論の自由を求める声となり大きな波紋を呼んでいる。憲法が保障する言論の自由が抹殺されており、李文亮医師の警告がデマとされ、結果として国家的な災難に至ったという批判も公に提起された。

香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると9日、新型コロナウイルスの震源地、武漢市にある華中師範大学の唐翼明国学院院長と同僚の教授らは、この様な内容の公開書簡を中国のソーシャルメディアに投稿した。

唐院長らは公開書簡で「李文亮医師は人々にコロナウイルスの危険性を知らせようとしたものの、逆に憲法で保障された権利の侵害をこうむった」と、「デマとされなければ、全ての市民が真実を口に出来る権利を行使出来たならば、全世界に影響を及ぼした、この国家的な災難は起きなかっただろう」と主張している。

北京大学の憲法学教授、張千帆氏も言論の自由の保障を求める声を後押しした。張教授は「我々は李文亮医師の死を無駄には出来ない」と、「政府は2月6日(李文亮医師の命日)を”言論の自由の日”に指定するべきで、言論の自由を抑圧する刑法の条項も廃止しなければならない」と話している。

武漢大学の法学教授、秦前紅氏は「この度の事態はかなり大きな危機」だと、「胡耀邦前共産党総書記が亡くなった時より、更に深刻な状況が起こり得る」と憂慮している。

胡耀邦氏は1982年に総書記となり、鄧小平氏の後継者に上げられていたが、1986年に発生した学生デモに対し穏便に対処したという理由で1987年に失脚した。1989年4月に急死し、この死が同年6月の天安門事件のきっかけとなった。天安門事件は1989年6月4日、民主化と政治改革を求めて天安門広場でデモを繰り広げた大学生と市民らを、中国政府が戦車や装甲車を用いて鎮圧、流血の事態を招いた「中国近代史最大の悲劇」と呼ばれる事件だ。

翻訳:水野卓
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