韓国で大人気の「どうぶつの森」、販売詐欺急増

‐現金振込で代金受け取り姿消す
‐韓国全土で被害者40〜50人、被害総額524万ウォン
‐警察、口座に対する捜索礼状請求
‐未届けの販売サイトには注意
今年3月に日本の任天堂が発売した新作ゲーム「どうぶつの森」が人気を集め、これを悪用した販売詐欺が韓国で急増している。
詐欺の手法としては、新型コロナウイルス感染拡大によりマスクが品薄になった際、「マスクを販売する」とオンラインに偽の広告を上げた後、現金振込で代金を受け取り姿を消すやり方と類似している。これに対し警察は、犯罪に利用された口座に対する捜索礼状を申請するなど、捜査に着手した。
■通信販売業未届けサイト注意報
警察などによると7日、犯行に利用された携帯用ゲーム機Nintendo Switchのゲーム「あつまれどうぶつの森」は、日本の任天堂が2001年に初めて発売したゲームで、今年3月、Nintendo Switchの「どうぶつの森」スペシャル・エディションとして新たに発売された。
新型コロナウイルスの感染拡大とともに「ソーシャル・ディスタンス」により自宅に留まる人が増えた事で、3月に発売された「どうぶつの森」は4月に入ると品薄になり始めた。
今回の事件の被害者らは、オンライン・コミュニティで「どうぶつの森」エディションのNintendo Switchを販売するとの偽の広告に記載されたURLをクリックし、転送された偽の販売サイトで被害を受けたという。
偽の販売サイトは「どうぶつの森」関連のアクセサリー製品などを専門的に販売しているかの様に作られた、通信販売業としての届け出がされていないサイトだった。被害者らは支払方法が現金振込のみ可能だという点を怪しんだものの、大規模販売店でも40点程度の少量しか入荷せず、購入が難しいゲームを手に入れられるとの思いから代金を振り込んだ事が災いした。
被害者らは「今回の事件は全国単位で被害者が続出している」と、「被害総額も当初判明した524 万ウォン(約46万円)の数倍になるだろう」と話している。
先月23日の時点で、この事件の被害者は40〜50人に達した事が分かっている。
■警察、犯罪利用口座などへの捜査開始
「どうぶつの森」スペシャル・エディションとして発売された該当製品の定価は36万ウォン(約3万1400円)。しかし最近、新型コロナウイルス感染拡大の影響で需給バランスが大きく崩れ、該当製品にプレミアムを付けて転売する人が増え始めている。
警察関係者は「本来30万ウォン台中盤で販売されるゲームが70万ウォンから高ければ90万ウォンで転売されている事が分かっている」と、「オンライン詐欺の特性上、ひとつの口座に集まる様になるのだが、犯罪に利用された口座が開設された地域に事件が移管され、今まさに捜査に入った状況」だと話した。
現在、Nintendo Switch「どうぶつの森」関連の事件は京畿富川梧亭警察署などが全国の警察署から移管を受けて捜査を進めている。警察関係者は「犯罪の行為者がひとつの口座だけでなく、いくつかの口座を使い分けて使用した可能性も考慮して、それぞれの口座別の管轄警察署で事件を捜査中である事が分かっている」と話している。
翻訳:水野卓
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