日本、東京五輪の命運を掛け国際協調に期待

-40ヵ国の共同開発に対し10%にあたる資金を負担
-自国での研究も始まったが「懐疑的」

新型コロナウイルスのワクチン開発に東京五輪の命運が掛かっている日本は、ワクチンの「独自開発」より「国際協調」に期待を寄せており、米中の様な積極的なアプローチより投資負担の少ない「スモール・スタッフ」方式を取っているとみられる。日本は今月4日、EUが主導する新型コロナウイルス治療剤・ワクチン開発国際会議に7億6000万ユーロ(約881億円)を拠出する事を決定した。

総40ヵ国が分担して拠出する資金74億ユーロ(約8578億円)の内、約10%を日本が負担する事になる。

日本の安倍晋三首相はこの会議に映像メッセージを送り「新型コロナウイルスの治療剤とワクチンの開発に向け、国際協調が重要だ」と訴えた。

これは米中の動きとは対象的だ。この会議にはワクチンの独自開発に動いている米国は参加していない。中国は参加はしていたものの、大使クラスの人物を送っていた。中国の寄付金は4600万ユーロ(約53億3000万円)に留まっている。ヨーロッパやオーストラリア、イスラエルなど各国首脳や閣僚級が参加したのに比べると、中国の動きは一種の動向把握、情報収集レベルと見える。

大阪にある新薬開発ベンチャー企業アンジェスは半年以内の新型コロナウイルスのワクチン臨床試験実施を発表した。しかし国家対抗戦レベルでワクチン開発に資本と人力を総動員している米中に比べ、日本はスピードと投資規模など全ての面で劣勢に置かれている。

安倍首相は今月11日、衆議院予算委員会の席で「新型コロナウイルスのワクチン開発に100億円を確保するなど対策を進めている」と、「東京、大阪、国立感染症研究所などで開発が進められており、早ければ7月には臨床試験が始まる事が予想される」と話した。

安倍首相が7月という時期を提示したのは、来年の東京五輪開催を念頭に置いた発言だとの見方がある。通常ワクチン開発にはどれだけ早くとも1年〜1年半が必要とされる。その最短期間として7月という時期を提示したのだとみられる。

現在、日本の新型コロナウイルスのワクチン開発の進捗状況を踏まえると、事実上不可能なスケジュールだ。より現実的な日本の課題は、米国の製薬会社が製造した新型コロナウイルス治療剤レムデシビルがしっかりと供給されるかだ。日本の厚生労働省はレムデシビルを「特例承認」制度で処理し、重症患者への投薬を開始した。

また最近、日本の要請により行なわれた安倍首相と米国のトランプ大統領の電話会談でも、レムデシビルの円滑な供給が中心議題だったと伝えられている。

こういう動きに日本国内から不安の声も上がっている。大阪大学の金田安史教授(遺伝子治療学)は最近、朝日新聞に対し「海外でワクチンが作られたとしても、日本に供給されるだろうか」と、「日本は日本でワクチン候補を作っておく事が必要だ」と話している。

翻訳:水野卓
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