繰り返される貿易戦争の歴史

繰り返される貿易戦争の歴史

歴史は繰り返すという言葉を立証するかのように、最近の米中貿易戦争は過去の日米貿易戦争を見ているようだ。現在米国の相手は中国だが、かつてその位置にいたのは日本だった。

米中間の主要な交易製品も、中国は鉄鋼や消費財、米国は大豆をはじめとする農産物などであり、日米摩擦の当時と似たような状況だ。

第二次世界大戦以降、急速度で経済発展を遂げた日本。TVをはじめとする家電製品や自動車、カメラなどを掲げ、まるで真珠湾攻撃を連想させるような勢いで米国市場を攻略した。

価格競争力と品質に優れた日本製品だがTVの場合、1971年には既に米国市場の98%を掌握していた。ソニーをはじめ日本の家電メーカーは、カラーTVや携帯用カセットプレーヤーである’ウォークマン’ 、VCR のように魅力的な製品で、米国だけでなく世界中の消費者を虜にした。

創業者である盛田昭夫はマイクロソフト社のビルゲイツらと共に、時事週刊誌タイムが選定する「20世紀を輝かせた起業家」の一人に選ばれソニーブランドの威力を誇示した。米ソ冷戦と並び、1980年代の時事週刊誌の表紙を最も多く飾ったカバーストーリーのうちの一つが日米貿易戦争であった。

日米間の貿易摩擦に関連して起きた様々な出来事の中でも特に興味深いものとして、記者は次の二つを挙げた。一つは1992年のジョージ・H・Wブッシュ元米大統領が、500億ドルに及ぶ対日貿易赤字を解消する糸口を探そうと、米3大自動車メーカー’BIG3’の最高経営責任者(CEO)らを連れ訪日した際に起きた出来事だ。ブッシュ元大統領は、米国発のおもちゃ専門店トイザらスの日本一号店開店イベントに出席するなど、積極的な姿勢を見せた。しかしこの訪日は、国賓晩餐会で起こったハプニングがより記憶に残るものとなっている。

晩餐会の途中でブッシュ大統領は突然気を失い、横に座っていた宮澤喜一元首相の膝に嘔吐してしまった。後に胃腸炎のせいであることが明らかとなったが、晩餐会の数時間前まで日本の天皇一族と共にテニスダブルスの親善試合を行うなど、過密スケジュールも影響したのかもしれない。この一件は米国のコメディでも風刺されるなど、当時大きな話題となった。訪日中に意識を失ったブッシュ元大統領の姿は、米経済の対日劣勢を象徴するものと国民の目には映り、10か月後の大統領選挙でビル・クリントン元大統領の勝利を後押しした。

二つ目のエピソードは1983年。中曽根康弘元首相が避難を顧みず、日本国民に対し米輸入品をそれぞれ100ドル分購入するよう呼びかけたことだ。中曽根元首相は、自らも東京都内のデパートで輸入品を購入するなどして購買を促した。

1995年に対日貿易赤字が月114億ドルまで膨れ上がると、米政府は同年5月、日本の高級自動車13車種に対し100%の関税(約59億ドル規模)を賦課すると発表、第二次世界大戦以来最大規模の貿易報復を宣言した。交渉からわずか一カ月後、スイス・ジュネーブで日本は米国産の自動車や部品の輸入を開放すると約束し、これを受けた米国は関税賦課計画を撤回した。

最近、米中がそれぞれ2000億ドル、600億ドル規模の報復関税を賦課するという報道があった。

ファイナンシャルニュース主催のソウル国際金融フォーラムにも出席した、クレディ・スイス中華圏のドンタオ副部長は「この度の貿易戦争は急速な成長をもたらしたグローバル化の終焉を意味しているのかもしれない」とある海外のインタビューで語った。またアリババのマウィン会長は、この状態があと20年は続くだろうと憂慮を示した。20年後といえばトランプ大統領だけでなく、長期執権を夢見る中国の習近平国家主席でさえも、その座を退いているにも関わらず…。

ユン・ジェジュン国際部記者
(翻訳者:M.I)
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