危機の韓国、雇用率までもへし折られた

危機の韓国、雇用率までもへし折られた

韓国の10月の就業者数が6万4000人の増加にとどまった。9月(4万5000人)と比べると僅かに上昇したが、改善されたとはとても言い難い。例年基準(30万人)や今年1月(33万4000人)と比べると1/5程度に過ぎない。今年2月には就業者の増加幅が10万人台と大幅に減少して以降、深刻な雇用不振が9カ月にわたって続いている。統計庁によると、先月の失業率は3.5%と前年の同時期に比べ0.3ポイント増加。10月基準では13年ぶりに最悪を記録した。

さらに深刻なのは雇用率の低下だ。先月には61.2%と前年同期比で0.2ポイント下がっている。10月に雇用率の低下が見られるのは9年ぶりとなる。世界金融危機の際には雇用率も一時的に低下したが、以降2009~2017年には年平均0.25ポイントのペースで8年連続増加している。雇用率を重要視するのは、一国の実質的な雇用創出能力を示す指標となるからだ。しかし求職断念者や長期失業者などは失業率の統計に反映されていないため、実際よりも少なく見積もられている傾向にある。そのため経済協力開発機構(OECD)は、失業率と合わせて雇用率も積極活用することを勧めている。

雇用率が9年ぶりに下降傾向を見せており、雇用創出という面でムン・ジェイン政権は無能だとの評価を免れない。就業者数は2012~2017年の5年間で171万人(10月基準)、年平均では34万人という幅で着実に増えていたが、この1年間で6万4000人にまで減少した。雇用口は殆ど増えていないということになる。

前述のような雇用危機が9カ月間続いているにもかかわらず、政府は明確な改善策を出せずにいるのは原因の解明ができていないため。退任したチャン・ハソン元大統領府政策室長やホン・ジャンポ元経済大臣などは「人口構造の変化、つまり人口自体が減っているため就業者数も増加しない」などと説明していたが、これは事実ではない。この1年間で15歳以上の人口は24万7000人増えている。人口は増えたが就業者数が変わらないため雇用率が低下したのだ。

雇用危機を招いた原因は、所得主導成長政策に探さなければならない。この点は徐々に明らかとなってきている。10月の雇用統計を見ると、最低賃金による影響を受けやすい業種である卸・小売業や飲食・宿泊業では、就業者数が20万人近く減少している。このような現状を直視せず、しきりに口実を探しているようでは問題解決も望めない。

経済副総理兼企画財政部長官候補であるホン・ナムギ氏は「状況を重く受け止めており、追加で対策を考えたい」と語った。

しかし、このように生半可な姿勢で雇用危機を果たして打開できるのか疑問だ。中途半端な政策の弊害を受け苦しんでいる青年失業者から背を向けてはならない。ホン氏が正式に就任した暁には、所得主導成長の全面的な見直しを期待したい。

翻訳者:M.I

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