「反中を超えた嫌中」韓国で広がる中国人への嫌悪

「反中を超えた嫌中」韓国で広がる中国人への嫌悪

‐外交摩擦、朝鮮族の犯罪などによりマイナスイメージが拡大
‐エスカレートした過激な差別的表現も
‐「理性的な対処が必要」

オンラインを中心に、韓国では「反中」を超えた「嫌中」感情が高まっている。米国のファーウェイ排除などで「第2のTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)報復」という可能性も提起される中、韓国と中国の関係は冷え切っていくばかりだ。

■「反中」を超え「嫌中」へ
韓国法務部によると在韓中国人の数は107万566人(昨年基準)と、外国人全体の過半数近くに迫る勢いである。

しかし、中国人に対する視線は友好的なものばかりではない。

オンラインを中心に広がる嫌中感情は、度を超えて徐々にエスカレートしているとの指摘もある。ポータルサイトやインターネットコミュニティなどは、「チャクチャン、チュクチャン(いい中国人とは、亡くなった中国人だけ)」「いい中国人は天安門事件ですべて亡くなった」といった極端な表現で溢れ返っている。さらに「南京大虐殺(1937年の南京戦において日本が中華民国の首都である南京市を占領した際、日本軍が中国人を無差別に虐殺した事件)」を「南京大祝祭」と言い換えて称え、これにはさすがに多くのネットユーザーも眉をひそめた。

これは単にオンライン上だけの問題ではない。中国人留学生が多く集まる学生街にも、嫌中感情は渦巻いている。

交換留学生としてソウルの私立大学に通う中国人Aさん(23)は「皆が皆ではないが、中国人に対する認識は全般的に良くない気がする。ひどい場合、面と向かって「チャンケ」など人種差別的発言をする人までいる」と語った。

■「一角での問題を拡大してはならない」
このような嫌中感情の背景には様々な要因が絡んでいる。長年にわたる中国の東北工程と 2017年のTHAAD配備などが引き金となり、近年のPM2.5問題も、反中感情を悪化させるのにもう一役買った。一部の在韓中国人が起こした凶悪犯罪も、中国人に対する不信感を強める要因として作用したようだ。

韓国に住む中国人協会のある関係者は「国家間の諸問題によって、中国に対してマイナスの感情が生まれるのは、ある意味仕方がないと思う。しかし、全ての中国人に対し差別的態度を取る一部の行動は理解しがたい」と打ち明けた。

専門家らは「特定個人の逸脱行為や政治的背景などを理由に、中国人を一括りにして非難することは控えるべきだ」と語った。

全北大学社会学科のソル・ドンフン教授は「感情に振り回されず、理性的な判断力を持ち落ち着いて対処する必要がある。中華思想を前面に押し出す中国の姿勢は、韓国にとって不快だったかもしれない。だが安易な報復は、国家次元の問題をも誘発しかねない」と伝えた。

さらに教授は、在韓中国人の中で多数を占める朝鮮族問題について、理性的なアプローチが必要であることを強調した上でこう付け加えた。「オ・ウォンチュン、パク・チュンプンなどが極悪非道な犯罪者であることは紛れもない事実だが、それが彼らの属する集団全体を非難してもよいという理由にはならない。ひとたび中国人と見れば見境なく攻撃するような態度は改めなければならない」

翻訳者:M.I

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