北朝鮮が反論、「要求したのは制裁の一部解除」

米ホワイトハウスのサラ・サンダース報道官のインスタグラムから
北朝鮮が反論、「要求したのは制裁の一部解除」
北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は1日、ベトナム・ハノイで緊急記者会見を行い、米朝首脳会談の決裂の理由について説明した。
李外相は北朝鮮の宿泊先のホテルで会見を開き、トランプ米大統領の「北朝鮮が制裁の全面解除を要求した」との発言について「我々が要求したのは制裁の全面解除ではなく、一部の解除だ」と反論した。また「具体的には国連の制裁決議11件のうち、2016年から2017年までに採択された5件で、そのうち民需経済と人民の生活に支障を与える項目だけを先に解除するように要求した」と説明した。
李外相は制裁の一部解除の見返りに「寧辺(ニョンビョン)のプルトニウムとウランを含むすべての核施設を永久的に廃棄することを提案した」と語った。また核実験と大陸間弾道ミサイルの永久停止も文書で確約することを米側に提案したという。
同記者会見には崔善姫(チェ・ソンヒ)外務副相も同席した。崔副相は会見後に記者団に、「これまでのない提案を今回にした」とし「米国は天才一遇の機会を逃した」と不快感を表した。
また金正恩委員長の心境について「米国式の計算法を理解することに苦しんでいるようで、今後の米朝交渉について少し意欲を失ったような印象を受けた」と語った。
【揺れる米朝関係】