北朝鮮がミサイル発射場を復旧?トランプ氏「事実なら非常に失望」

北朝鮮がミサイル発射場を復旧?トランプ氏「事実なら非常に失望」
北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場を復旧するような動きが捉えられた。米メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)は7日、先月中旬から同ミサイル発射場の復旧の動きがあり、ミサイル発射場内の建物が8ヶ月ぶりに再建されたと報じた。
東倉里の施設は北朝鮮の主要な大陸間弾道ミサイル(ICBM)基地。北朝鮮は同場所でICBMの性能を高度化させたりする実験を行ってきた。米国を直接打撃できるICBMは米国とって最大の威嚇であるため、東倉里の状況は米国も注視している。
VOAは衛星写真を分析し、「昨年7月に移動された組立建物が先月22日から、元の位置に移動された痕跡がみられる。同建物はロケットなどを垂直に立てて発射台に移す役割をする」とし「同建物の移動は解体ではなく、復旧にみられる」と報道した。
これを受け、トランプ米大統領は6日(現地時間)、「判断するのは時期尚早だが、もし事実であれば、非常に失望する」とし「何が起こっているのか見極めていくが、結局は解決されると思う」と慎重な姿勢を見せた。
米国は2回目の米朝首脳会談が決裂に終わった後にも北朝鮮との対話基調を維持していくと明らかにしていたため、今回の報道が事実であれば、トランプ政権に大きな負担になると思われる。また北朝鮮の非核化に悲観的な立場をとっていた米議会がさらにこれを口実にトランプ大統領を圧迫すると予想される。
専門家らは、北朝鮮は過去にも廃棄を約束した施設を一部だけ解体し、交渉のカードに活用した事例があると語る。今回も交渉相手の米国を圧迫するため、首脳会談前に東倉里の施設を再建した可能性があるという。
一方、北朝鮮は昨年9月に開催された3回目の南北首脳会談以降、非核化の意志を示す一環として東倉里ミサイル発射場を永久的に廃棄すると約束している。
【揺れる米朝関係】