「新型肺炎」確定患者急増…武漢市は空港・鉄道を閉鎖

‐確定患者が更に増加し571人、感染が疑われる患者も393人
‐武漢市の市内バスと地下鉄の運行停止、空港と鉄道駅も閉鎖
‐WHO、23日に会議で国際緊急事態か判断

中国湖南省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染者が571人まで増加し、死者も17人となった。この2日間、1時間単位で確定患者が急増している。これまでの対応と違い、中国政府が自国メディアを通じ、リアルタイムで感染拡大の現況を伝えている事で数字が急増しているためだ。また感染が疑われる患者数も400人近くに上っており、集計されていない潜在的な感染者も相当数いるとみられる事を考えると、この数字は更に増加する可能性が高い。

武漢市はこの様な状況の深刻さを考慮し、23日午前10時より市内バスと地下鉄の運行を取り止め、鉄道駅と空港も一時閉鎖した。WHO(世界保健機構)は前日に意見が錯綜した事で国際緊急事態宣言の判断を一日遅らせ、この日決定する事とした。

中国の主要メディアと国家衛生健康委員会によると、この日の深夜基準で新型肺炎の確定患者は571人、感染が疑われる患者は393人、死亡した患者は17人となった。なお重症患者は95人。感染が疑われる患者が約400人に達し、医学的な追跡も続けられているだけに、この数字は今後も増加するとみられる。数億人が移動する中国最大の休日、春節も本格的に始まった。

緊迫した状況の中、武漢市は公共交通機関の運行停止という苦渋の決断を下した。中国官営メディアのグローバルタイムズは「武漢市は新型コロナウイルスによる伝染病が拡散している中、23日午前10時より市内バス及び地下鉄の運行を停止し、鉄道駅と空港を閉鎖する予定だと発表した」と報じた。

中国現地の消息筋は「23日の武漢発の航空便は全てキャンセルとなり、到着便は正常運航だという話を聞いた」と、「飛行機の離陸禁止措置がいつ解除されるのかについては、今後の通知を待たなければならない」と話した。

新型肺炎の震源地となった武漢市がある湖北省の感染者数が最も多い。広東省でも続出している。北京は10人から14人に増加した。北京の45才の男性患者は、今月11日に武漢から帰宅した後の19日に発熱症状が起こり、2日後の21日になって医療機関を訪れた。中国保健当局はこの男性を含む確定患者4人が密接に接触した35人に対する医学的観察を行っている。

香港1人、マカオ1人、台湾1人、米国1人、日本1人、韓国1人、タイ3人と、中国以外の国でも確定患者は増加している。

中国に接する国でありながら、これまで新型肺炎の感染事例が無かったロシアでも感染が疑われる患者が発生した。ロシアのタス通信はロシア保健部の話として「中国上海を訪問した後、サンクトペテルブルクのプルコヴォ空港から入国したロシア人1人と、これ以前に一時帰国から戻った中国人留学生1人が発熱などの症状を見せ、それぞれ病院に搬送された後、検査と治療を受けている」と報じた。しかしこれまでのところ、確定診断が下されたかについては分かっていない。

中南米国家のメキシコ、ブラジルにも感染が疑われる患者が発生していると、ブルームバーグ通信が報じている。ヨーロッパなどの中国人旅行者が多く訪れる地域でも、空港での検疫を強化するなど、全面的な対応を取り始めている。一方で正規の中国人労働者だけでも20万人以上いるとされるアフリカ地域では、対策についてはっきりとした事は伝えられていない。

WHOは「状況が進行中であり複雑」だと、国際緊急事態宣言の判断を当初の予定より一日遅らせた23日に決定する事とした。

国際的な緊急事態は最も深刻な伝染病の場合にのみ適用される規定だ。宣言が下されれば該当の伝染病発生国家に対する交易や旅行などの自制を求める勧告が各国に伝えられ、国際的な医療対応体制が構成される。

翻訳:水野卓
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