トランプ氏の楽観論と金正恩氏の焦り…サムスン電子訪問も視野に

トランプ氏の楽観論と金正恩氏の焦り…サムスン電子訪問するか?

‐1回目より進展した合意文導き出しへの負担
‐大統領選前にしたトランプ氏… 金正恩氏は経済発展への焦り
‐進展した非核化ロードマップが勝敗を左右
‐北朝鮮のキム・チャンソン氏はサムスン電子工場周囲を巡回

2回目の米朝首脳会談が近付く中、交渉の主体となる米国と北朝鮮の両者から同時に「会談の見通しは明るい」とのサインが見られた。

米国のドナルド・トランプ大統領が最近、米朝会談の成果に楽観的な期待感を表し、また北朝鮮の金正恩国務委員長も対北制裁緩和を経た経済発展構想に前向きである事が分かり、期待が高まっている。2回目の米朝首脳会談に臨むトランプ大統領と金委員長、両者共に会談を成功に導かなければならないとの共通の目標が日増しに可視化している。

■トランプ大統領「楽観論」説く
トランプ大統領は15日、ホワイトハウスのローズガーデンで開かれた記者会見の席で、「1回目の首脳会談の成功で、北朝鮮から追加のミサイル発射や核実験は起きていない」とし、「2回目の首脳会談も成功裏に進む事を願い、金委員長及び彼の一族と以前には無かった関係を構築した」と話した。

昨年6月に開催された1回目の米朝首脳会談の場合、米朝首脳が初めて面会した歴史的なイベントであったという事に大きな意味があった。合意文には、△新たな米朝関係の樹立、△米朝は朝鮮半島の平和体制構築に努力、△北朝鮮は朝鮮半島の非核化に努力、△戦争捕虜及び戦場失踪者送還などに合意したものの、以後具体的な実行案は出されていない。

「面会」した事自体に意味があったため、多少抽象的な合意文であったものの容認されたとみられる。しかし、2回目の会談でより進展した合意文が出されなかった場合は、国際社会や米国内部の不満が増加するのは必至だ。

この日のトランプ大統領の発言は、この様な空気を意識したものであり、北朝鮮との対話が順調に進んでいるという事を暗に示している。米朝の実務者らは近日中に面会し、合意文の調整に入る予定。また米国は、2020年11月に大統領選挙を控えている。これに先立ち、共和党大統領候補の党内選挙を行うトランプ大統領にとっては、再選のためにも確実なカードが必要となる。つまり、2回目の米朝首脳会談で進展した非核化ロードマップを提示し、持続的な対話を通じて、北朝鮮による米国の安全保障上の脅威を完全に取り除かなければならないという事だ。

■金正恩委員長による経済の方向性に注目
事を急ぐのは金正恩委員長も同様。北朝鮮は2020年に朝鮮労働党創立75周年を迎え、2016年に打ち立てた「国家経済発展5ヶ年戦略」を総括する予定。金正恩委員長は就任以後、事あるごとに経済発展を強調して来た。

2011年12月、金正日国防委員長が死去した直後に、「経済管理方法を私達のやり方に改善して行くための研究事業を進めなければならない」と話した。それ以降も、金委員長の北朝鮮内での経済関連視察は続き、上手くいっていれば称賛を、上手くいっていなければ叱咤を注ぎ続けた。

金正恩委員長は2回目の首脳会談で訪問する事になるベトナムでも、産業団地訪問などの日程を消化する予定。このため、金委員長の側近キム・チャンソン国務委員会副長が17日、ベトナムにあるサムスン電子のスマートフォン生産工場周囲を巡回していた事が分かっている。金委員長が実際にこの工場を訪問するのかが注目される。

金委員長のサムスン電子ベトナム現地工場訪問が実現すれば、これは北朝鮮当局が改革・開放を通じた経済発展路線を取るという、強い意志とメッセージを国際社会に伝えるものだと考えられる。

北朝鮮にとっては2回目の米朝首脳会談をきっかけに、対北制裁が緩和される事が第一の目標。ただしそのためには、北朝鮮が非核化のロードマップを明確に示さなければならない。

金委員長は、会談2日前の25日にベトナム入りすると伝えられている。

翻訳:水野卓

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