「安保より実利」 米同盟国の背信…反中国連合に亀裂

「安保より実利」 米同盟国の背信…反中国連合に亀裂

-英・独・印が「反ファーウェイ」離脱…日本など一帯一路に続々参加

米国を中心とした反中国連合戦線に亀裂が生じ始めている。米国の同盟国を中心にした「反ファーウェイ戦線」と、「一帯一路(陸海上シルクロード構想)不参加」という、2つの反中国の基調が揺れ動いている。国家安全保障と外交的な駆け引きという名分よりも、経済的な実利を取り、反中国グループから離脱しようとする国家が増えている状況だ。

■安保よりファーウェイを選択
ファーウェイを5G(次世代通信網)構築事業から排除しようとしていた米国は、同盟国による相次ぐ離脱の動きに、大国としてのプライドを傷つけられている。

米国は国家の安全保障を前面に打ち立て、反ファーウェイ戦線構築に向けた流れを主導して来たものの、経済的な実利を求め始めた同盟国が、米国に背を向け始めたという事だ。米国は、ファーウェイが「バックドア(認証無しで通信網に侵入し、情報を盗み取るプログラム)」が設置された自社の通信設備を通じ、機密を盗み取る事が可能だとの理由で、同盟国に対し、5G事業からファーウェイを排除する様、圧力を掛けていた。

しかし英国とドイツに続き、インドとUAE(アラブ首長国連邦)などが5G通信網構築事業にファーウェイを含める方針となり、反ファーウェイ戦線から離脱し始めている。まず英国の情報機関が、ファーウェイ製品を全面排除する必要性は無いと、米国との視点の違いを明らかにした。またドイツは、ファーウェイの全面排除は自国の法規に適合しないとの立場。中東の同盟国UAEは米国の慰留にも関わらず、最近になり基幹通信施設構築のため、ファーウェイとの契約を結んだ。

ファーウェイの価格競争力と品質に対抗するには、莫大な投資額が必要になるという経済的な理由が、安保同盟を切り崩している。米国と親密な蜜月関係にあるブラジルもまた、ファーウェイ問題では経済的な実利を追い求めようとの動きだ。

■「経済優先」一帯一路参加
中国の一帯一路政策に反対する戦線の亀裂も、イタリアの離脱の動きで本格化すると見られる。

中国最大の政治イベントである、全国人民代表大会と全国人民政治協商会議を終えた習近平中国国家主席は、21日よりヨーロッパ歴訪に出発する。今回、習主席の歴訪のハイライトは、イタリア訪問を通じた両国間の一帯一路への協力了解覚書(MOU)を締結する事。習主席は一帯一路への参加を執拗に要請していたものの、ヨーロッパの先進国は中国主導の経済市場拡大を憂慮し、不参加の意思を堅持して来た。

しかしEU(ヨーロッパ連合)の主要国であるイタリアが、結果的に反一帯一路戦線から離脱した事で、ヨーロッパの先進国にも一帯一路が広がる足場が整えられた。今回の両国首脳の面会で中国は、イタリアの一帯一路への参加の対価として、一帯一路共同事業への参入機会の提供をはじめ、投資協力も約束すると見られる。

これまで米国の立場に同調していた日本政府も、一帯一路に対しては柔軟な姿勢に変わりつつある。日本は開発途上国にインフラ投資をする場合、持続可能性と透明性の原則を守らなければならないとの点を、一帯一路への参加の条件として打ち立て、名分を維持しながらも参加への道を開き、自国の実利も確保しようとの動きだ。

一方で中国の李克強首相は来月初め、クロアチア南部のドゥブロヴニクで開催される、中国と中東ヨーロッパ(CEEC)16ヶ国の定期協議体「16+1」首脳会議に参加し、一帯一路プロジェクトへの協力などを推進する。

翻訳︰水野卓

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