原油価格、下半期80ドル台まで上昇する?

原油価格、下半期80ドル台まで上昇する?

原油価格はこれからも上昇するという専門家の見通しが続いている。最近1バレル70ドル台まで上昇した原油価格(ブレント油)が、今年の下半期には80ドル台になるとの予測も出ている。

イラン産原油禁輸措置にベネズエラの石油供給危機、石油輸出国機構(OPEC)と、ロシアなどの非加盟国産油国「OPECプラス」の減産が加わり、石油市場の需給が逼迫(ひっぱく)するというのが背景にある。さらに8年ぶりに全面内戦の危機に直面しているリビア事態まで加われば、原油価格は一時的に、より大幅に跳ね上がる可能性も排除できなくなる。

シティグループのリサーチ責任者であるエドワード・モース氏は、原油価格が上昇する可能性がより高いと予想している。同氏は「イラン、ベネズエラ、OPECプラスの減産などで原油価格は下落より上昇する可能性がはるかに高い」とし「石油市場は需給が非常にギリギリで、既存の予想よりも大きく上がる可能性がある」と予想した。

コンサルティング会社FGEのペシャラキー会長も原油価格の上昇は避けられないと予想した。同氏はCNBCとのインタビューで「誰も介入しなければ、ファンダメンタルズ面から見ると、下半期には75ドル、80ドルになるとみられる」と語った。

こういう状況に北アフリカの産油国リビアが内戦に直面している。昨年、原油生産を3倍に引き上げ、日量130万バレルを生産していたリビアが全面的な内戦に突入すると、原油の供給が途絶え、原油価格の急騰の引き金になる可能性が非常に高い。

リビアの一日の生産量は、日本や韓国など8カ国がイランから輸入する原油量と同じ規模だ。生産支障はすでに始まっているようだ。イタリアの大手石油・天然ガス会社であるイタリア炭化水素公社(ENI)は7日、リビアで全職員を撤退することを決定したと発表した。イタリアの外交省もリビア政府との協議を通じて撤退が決定されたと伝えた。

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