コロナワクチン接種体験記

我が家は家族経営の薬局だ。業務の中心は処方箋調剤だが、一般薬などの販売もしている。コロナ禍において薬局での処方箋受付は病院でスクリーニングが済んでいるため、比較的感染リスクは低いと個人的には考える。しかし来局される方の一部はマスクの着用が無かったり、風邪薬や解熱剤を買い求めるケースもあり、共に従事する両親が高齢なこともあって、それなりにリスクを感じる中での営業ではあった。

そんな中、今年1月の上旬に地域の薬剤師会よりワクチン先行接種希望者数の確認があった。そこから約1ヶ月が過ぎた2月の中旬、インターネットを通じて正式に接種希望の申込を済ませたものの、ワクチン接種用のクーポンが届いたのは4月の上旬になっていた。そして迎えた4月下旬の接種申込受付開始日。インターネットの申込受付ページは認証画面から動かず、後日問題も確認されてインターネットからの受付自体が暫定停止状態に。

電話受付では営業時間中に電話を掛け続ける訳にはいかず、そのままでは接種の申込を放棄しなければならない状況になってしまった。しかし地域の薬剤師会が医師会の協力を得て、別途接種申込の受付をするとの連絡があったため、そちらを通じて申し込み、最初の連絡から約4ヶ月後となる59日に1回目の接種予定日が確定した。

ワクチン接種当日。接種予定時間帯は14時から15分間。開始時刻の15分前までに着くようにとの指示だったが、タクシーが直ぐに捕まったこともあって、1325分頃には接種会場に着いてしまった。会場の混雑を避けるため早めの到着は避ける様にとの指示もあったので、申し訳なく思いながら早めに着いてしまったことを伝えると、この日の接種予定者は多くなかった様で、待つこと無く接種会場へ入ることが出来た。

手指消毒を済ませた上で入場し、受付でクーポンと保険証を提示して本人確認と手首への体温チェックを済ませると、移動して事前に記入しておいた予診票を確認しながらの予診が行なわれた。私が子供の頃、風邪気味だったにも関わらずインフルエンザの予防接種を受けたせいで接種後に発熱したことがあったので、念の為そのことを記入しておいたのだが、予診を担当した医師の言葉は「呼吸困難などは起きていないですよね?」と、アレルギー反応の方を重視している様だった。

写真は、記事の内容と無関係。

そういったことは起きていなかったため、その旨を伝えると、担当医師が予診票にサインをし、これでこの日のワクチン接種が可能になった。再び移動していよいよワクチン接種。事前に氏名やアルコール過敏症などの確認はあったものの、ワクチン接種は驚くほど簡単に終わった。注射針が刺さる感覚はほぼ無かった。敢えて例えるなら蚊に刺されたくらいの感覚だった。ワクチン投与完了後、再び移動してワクチン接種済みの確認書類を作成してもらい、ワクチン接種に関しての注意事項や何かあった際の連絡先などが記された案内紙と共に受け取った後、用意された場所で様子を見るため、更に移動してそのまま15分間の待機となった。この15分間の待機は接種を済ませた全員に対して取られる措置だ。

椅子に座った状態で約15分間待機して、1350分頃会場を後にした。ワクチン接種は会場に着いてから30分と掛からなかった。会場付近はタクシーが捕まりにくい場所だったのでバスに乗って帰ろうかと思ったが、時刻が合わず歩いて帰ることになってしまった。ワクチン接種当日は激しい運動は避ける様にとの指示だったが、自宅までは約2km。これくらいの距離ならば問題無いだろう。

ワクチン接種後の副反応として痛みや疲労感、発熱などがみられると言うが、接種当日は特に体調の変化を感じなかった。多少疲れた気がしたものの、それはワクチン接種に対する緊張感や7並みの気温だったこの日の暑さのせいでもあるだろう。案内紙を見ると接種当日の入浴も可能とのことだが、この日は大事を取って早めに休むことにした。

翌朝、目覚めると注射した部位周辺に張りを感じた。腕を動かすと筋肉痛の様な軽い痛みを感じる。部位が部位だけに四十肩の様な症状だと言えば分かりやすいだろうか。両親も同様の張りを感じていると言う。聞いた話でも接種当日より翌日の方が痛みを感じると言っていたから、恐らくワクチン接種による副反応だと思われる。ただしこういった副反応は数日内に回復するという話だし、それ以外にはこれといった体調の変化も無いので、過剰に心配する必要は無いだろう。万が一の時は案内紙に記された電話番号に電話すれば良い。

今後は2回目のワクチン接種を受けることになるのだが、現時点で2回目の接種がいつになるかは分からない。後日改めてスケジュールの調整が行なわれるとのことだ。2回目の接種は通常3週間後に行なわれるものなので、恐らくその頃になるのではないかと思う。

写真は、記事の内容と無関係。

ワクチン接種を受けた。関係者にはただただ感謝の気持ちしかない。今日の接種会場でも決して多くはない限られた人員で丁寧かつスムーズに接種を進めてくれた。本当に頭が下がる思いだ。そこで私の拙い文章ではあるが、少しでも参考になればと思いワクチン接種記を書いてみた。1日でも早く、1人でも多くの人がワクチンを接種し、少しでも過去の日常に近付けることを願ってやまない。

なお今回の私のワクチン接種は医療関係者のみを対象としていたため、一般の方の場合、また地域によっては進め方が違うかもしれないことをお伝えしておく。

翻訳︰水野卓
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