米テスラの「旋風」、今年だけで株価2倍以上に…バブル懸念も

米電気自動車メーカーのテスラが旋風を巻き起こしている。新型コロナウイルス感染症で株式市場全体が苦戦している中にもテスラの株は連日史上最高値を更新し続けている。4日(現地時間)には前日比13.73%高の887.06ドルで取引を終えた。
テスラの株価は今年に入ってから、2倍以上上昇した。株価急騰にはそれなりの理由がある。まず、昨年の第4四半期にテスラが1億500万ドルの純利益を収めた点がベースとなっている。予想以上の成果にテスラ株の空売りに出た投資家らが損失を減らすために急いでテスラ株を買い入れて借りた株を返済した。これを起点にテスラの株価が高騰し始まった。
また普及型電気自動車「モデル3」がしっかりした需要に基づいて販売好調を続けている。米アナリストらは「電気自動車といえばテスラ」という認識が定着し、「消費者は、電気自動車の購入するとき、まずテスラを検討する。これが株価上昇の原動力」と分析している。今年は中国市場でも本格的に出荷・販売が始まると期待されており、株価の上昇ラリーは当分続くと予想する専門家も多い。
しかしこのような高騰の流れがテスラの株価暴落を予告する不吉な前兆だとみる意見も聞こえる。一部のアナリストらが1年後のテスラの株価目標値を493ドルに設定している。今の価額より40%以上下落した水準で、「株価急騰は実績改善の影響もあるが、空売り投資家らの損失回避と急上昇に便乗しようとする投機性の強い投資が集中したのが主な背景となっている」と指摘している。
ビットコインやドット・コム・バブルのようなバブル崩壊を予想する分析も多い。ビットコインは2017年に2万ドルに迫るラリーをしたが、わずか1ヶ月で65%が急落し、2018年末には最高値から80%下落した4000ドル前後で取引された。ドット・コム・バブルも99年から2000年にかけて急騰したインターネット関連株がわずか7ヶ月で70%の損失を記録し、バブル崩壊につながった。
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