日韓外相会談、レーダー照射問題・非核化問題論議

日韓外相会談、レーダー照射問題・非核化問題論議
康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官は、スイスで開かれたダボス会議に参加し、日本の河野太郎外務大臣と23日、日韓外相会談を行い、朝鮮半島の非核化と恒久的平和政策に向けての協力、徴用工に関する大法院(最高裁)判決、レーダー照射問題など、最近の日韓関係の懸案について話し合った。
康長官はこの日、米朝対話再開にともなう米朝高位級会談について評価し、2回目の米朝首脳会談開催に対する期待感を表明した。また非核化と平和政策の実質的進展のため、日韓両国が協力を続けて行くという考えを明らかにした。
河野外相は、「非核化の具体的な成果を出す事が重要だ」と強調し、「両国間の一部の懸案とは別個で、朝鮮半島問題に対する日韓の緊密な疎通と協力が維持される事を期待している」と話した。
康長官は、徴用工に対する韓国最高裁の判決について政府の立場を説明し、今回の事案が日韓関係の未来志向的な発展努力の妨げにならない様、両国の外務当局が知恵を集めて行こうと話した。また、最近争点となっていたレーダー照射問題については、「日本側の措置に対して憂慮の声を表し、両国の国防当局が協議を経て、この問題を速やかに解決する必要がある」と強調した。
韓国側は、先月20日に日本海の公海上で北朝鮮漁船の救難活動をしていた韓国海軍艦艇の上空を、海上自衛隊の哨戒機で低空飛行をしたと主張している。また、「人道主義的活動をしていた韓国海軍艦艇に脅威を与える低空飛行を行った」と強調した。しかし、日本側は、韓国海軍艦艇が哨戒機に向けて「火器管制レーダー」を照射したと主張している状況。
韓国軍当局によると、日本はこの日も東シナ海の離於島(イオド)近海で、韓国海軍艦艇に対する低空飛行を行った。日本側は、低空飛行を行ったとする韓国軍当局の主張を否定し、十分な距離を取って飛行していたと反発している。
両国外相はこの問題とは別個で、朝鮮半島問題を含む日韓及び日米韓の安保協力は揺らぐ事無く維持されなければならないという点で一致した。また現在の難しい懸案には共に知恵を出し合って対処して行き、日韓関係を未来志向的に発展させて行くための努力の必要性を再確認する一方、今年も両国間の緊密な疎通と交流を続けて行く事を確認した。
翻訳:水野卓
【冷え込む日韓関係】
日韓外相会談、関係改善になるか…北朝鮮問題で日本の協力を求める韓国