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金正恩がベトナムまで「列車移動」する理由は?

金正恩がベトナムまで「列車移動」する理由は?

先週23日に平壌を出発した、北朝鮮の金正恩委員長が乗った列車は24日午後1時に中国の天津駅を通過し、中国南部に向かっていることが分かった。列車は26日午前、ベトナムに到着すると予想されている。

注目を集めるのは約4時間しかかからない飛行機の代わりに60時間以上が所要する列車を選んだ理由だ。金委員長が列車を選択した背景には3つの理由があるとみられる。

最も説得力のある観点は、列車での移動を通じて世界にメッセージを送っているとの分析だ。最近韓国大統領府のイベント企画諮問委員に委嘱されたタク・ヒョンミン氏は、列車で移動することについて「北朝鮮の優れた判断と選択」と評価した。

タク氏によると、平壌からの鉄道がベトナムまで繋いでいることを世界に見せるチャンスとして今回の列車移動を活用しているという。タク氏は「当然の事実を全世界、特に韓国に見せることで、南北が統一すれば、釜山から出発した列車が平壌を経てベトナムをはじめとする東南アジアにまで行けることを宣伝している」と語った。

また、北朝鮮の体制の安定さを知らせる意味も列車移動に入っている。これまで世界のメディアなどは金正恩氏の指導力を不安視し、クーデターなどの内部権力闘争の可能性があると指摘してきたが、わざと60時間もかかる「長時間の不在」を演出し、体制の安定さを世に知らしめる意図があると見られる。

さらに、列車は中国を経由している。そのため、中国は金委員長が乗った列車が順調にベトナムまで行けるように国内列車スケジュールを変更し金委員長の列車を優先している。つまり、「北朝鮮の後ろには中国がいる」「北朝鮮と中国の友好」ということを列車移動だけで見せているのだ。

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